長野県八ヶ岳エリアに位置するキャンプフィールド『ist - Aokinodaira Field』。istで年に1回開催されているフェス「Weave」にて、事業責任者の興梠が、istの撮影を依頼しているフォトグラファー井上秀兵さんをゲストに招き、秀兵さんの撮る写真やistの魅力、二人の考えるブランド観について語り合いました。
興梠泰明(Yasuaki Kouroki / ist事業責任者)
2017年入社。Nui.で1年間働いたのち、他社に出向し、カンボジアでホテル立ち上げを経験。帰国後、事業責任者としてist - Aokinodaira Fieldを立ち上げる。istでは「自然とともにある」を理念に、暮らしと自然がシームレスにつながる場所を目指している。サーフィンと渓流釣りが好き。
井上秀兵(Syuhei Inoue / フォトグラファー)
自然と人、記憶と美学を繋ぐ写真を通じて、写真活動を行っている一人。2011年、フォトグラファーとして独立。現在は企業広報やウェディング広告撮影、ディレクションの業務を中心に、自身の撮影チームマネジメント、 フィルム関連のワークショップ企画、講師が主な活動内容。撮影被写体の本質や美しさをシンプルかつ印象的に捉えることを重要視し、表情や光のグラデーション、質感を追求しています。
興梠:本日の会場であるist - Aokinodaira Fieldと、このイベント「Weave」を主催してる興梠と言います。ステージの上で椅子に腰掛けて……っていうのがあんまりしっくりこなかったんで、今日は地べたに座って話しますね。今回は、開業当初からistの写真を撮影してくれている井上秀兵さんをお呼びしてトークをしていきたいと思っています。秀兵さん、今日はよろしくお願いします。
井上:お願いします。僕は最近腰を痛めちゃってて、ケアのためにも椅子に座らせてもらいます(笑)

興梠:みなさんもそれぞれ自由な格好で、ラジオ感覚で聞いてください。では秀兵さん、簡単に自己紹介をお願いします。
井上:井上秀兵と申します。横浜を拠点に活動しているフォトグラファーで、主に企業の広報や広告に関わる撮影・ディレクションをしています。
ちょうどコロナが始まったあたりからキャンプにハマり、仕事でもプライベートでも、「キャンプと写真」という文脈で撮影に出掛ける機会が増えました。その延長線上でジョンやistと繋がらせていただいた、という形です。
興梠:まさにコロナ禍真っ只中の5年くらい前に僕がこの事業を立ち上げて、これからどうistを世の中に発信していくかを考えるタイミングでいろんな写真家さんの写真をSNSで眺めていたんですよね。そこで唯一目に留まったのが秀兵さんの写真で、直接DMを送らせてもらいました。
井上:ちなみに、具体的にはどんなところが目に留まったのか聞いてもいいですか?
興梠:秀兵さんの写真からは、森の香りだったり、湿度だったり、普通写真には表れないものをビビっと感じ取ることができたんです。それで「あ、この人にお願いしたいな」って直感的に思いました。秀兵さんは連絡が来て、どう思いましたか?
井上:実は、istを知る前から、Backpackers’ Japan(istの企画・運営会社)がやっている宿泊施設には泊まったことがあったんです。だから、Backpackers’ Japanのみなさんが持ってる空気感はそのときに感じていて、それがすごくプラスの印象だった。それもあって素直に「めっちゃいいじゃん」と思って。
興梠:良かったです。僕からのDMでは、「istっていうのはこんなブランドで、こういうことを伝えたくて」って全部説明してましたよね。そこにすごく共感していただいたのも覚えてます。
井上:はい。しかも、自分がこれから挑戦してみたい写真表現だったり、そのとき自分がキャンプに対して思っていたことと繋がる気がしたんですよね。それで、自分にとってのチャレンジの意味も込めて、「一緒にやりましょう」と返事をさせてもらいました。
キャンプブームの真っ只中で考えていたこと
興梠:これまで、istのように長期に渡ってひとつのキャンプ場を撮影することはありましたか?
井上:基本的には単発での撮影が多いです。施設からの撮影依頼だけでなく、メディア記事でキャンプと絡めたものとか、車メーカーのタイアップとか。年間通して同じ場所を撮っていくっていうのは、istが初めてだったかもしれないですね。
興梠:実際に撮影をしてみて難しかったことってありますか? 1年ぶんの四季を撮るだけじゃなくて、それを2、3年と続けてるから、相当な規模の仕事になっていると思うんですが。

井上:そうですね。さっきの、「そのときキャンプに対して思っていたこと」にも繋がるんだけど、自分がキャンプにのめり込んだ時って世間的にもキャンプブームで、そこにちょっとした違和感があったんです。
とにかくキャンプ道具を揃えるとか、テントを1ヶ月単位で新調したりとか、そういう人が増えていたし、SNSでもそこに焦点を当てたものが多くなっていった。どんどん商業的な見え方になっていることへのフラストレーションがありました。
興梠:うん、わかります。
井上:僕は、キャンプをしたり、自然の中に身を置いたりすることって、もっと人の心を豊かにしたり、穏やかにする効果を持っていると思ってたんですよ。なので、どう商業的に見せるかよりも、そう思わせる表現をistの撮影で試してみたかった。
なので、istの空気感や、そこに根付くコミュニティを含めて表現する心構えで、そもそも2、3年のプロジェクトのつもりでいたというか。

(キャプション:Photo by Syuheiinoue 初めてistを訪れた時に撮影した1枚)
興梠:そうだったんですね。僕も、コロナ禍のキャンプブームはやや商業的な側面が強かったように感じていました。でも、秀兵さんが写真を通して伝えたいものって、もっと哲学だったり思想に近い部分じゃないですか。僕たちも、まさにそういった部分を伝えたい思いがすごくあって。
井上: そうですよね。
興梠:事業が発足したのがたまたまキャンプブームだっただけで、別にキャンプ場をやりたいから始めたわけじゃないんですよね。自然の中で過ごす心地よさって、キャンプ以外にも、森の中でコーヒー飲んだりとか、まさに今日みたいなイベントだったりとか、いろいろあって。いろんな入り口から自然の心地よさ、美しさみたいなものを伝えたいと思っていました。
井上: ジョン(興梠の愛称)は最初から言ってたもんね。「うちはキャンプ場ではないから、キャンプ場以外の呼び方を考えたい」って。
興梠:そうなんです(笑) 秀兵さんとは最初っから「流行ってるから作ったわけじゃなくて、もっと、これからその人の人生が少しでも豊かになるようなことを提供したいんです」って話をさせてもらって。そしたら秀兵さんからもすごい熱量で返事が返ってきて、この人最高だなと思ったんですよ。だから今一緒に楽しく仕事が出来てるんだと思うんですけど。
井上:僕は、フォトグラファーとして活動していくにあたって、自分の哲学や思想を表した、いわゆるフィロソフィーと呼ばれるものを持っているんです。それが「写真を通じて人生が豊かになるきっかけを提供する」というもので、撮影や写真を通じて、それをいろんな方に伝えたいんですよ。なので、自分の思想とistが表現したいことがそもそも合致していた、っていうのが大きかったと思っています。

「分かりやすさ」とブランドの間で
興梠:istの撮影って、撮影箇所を細かく指定したりしないじゃないですか。僕たちとしては基本的には秀兵さんの感性に任せるつもりで、その代わりに、目的や背景の部分を細かく共有してるんですが。
井上:実は僕もそういうやり方の方が嬉しくて。むしろ、撮影を始める前から「今回の撮影では何を伝えたいか」を頭の中でしっかりと固めるようにしています。
興梠:なるほど。「何を撮るか」よりも「何を伝えたいか」。
井上:写真は目的のための手段ですけど、目的が分からないと写真として成り立たないんです。istは、短期的に売り上げを立てる分かりやすい写真じゃなくて、年月をかけて色んな人に届く写真を撮る方が絶対に合うだろうとずっと思ってるんですよ。
興梠 :うん。僕も、沢山の人に届くには長い年月がかかるかもしれないけど、それが確固たるブランドを作ると思っています。

井上:撮影の仕事をしてると、マーケティングツールとして様々な媒体で写真を依頼されることも多いんですよね。「新しい建物を作ったから外観と内観をこんなふうに撮って欲しい」とか「うちの売りはバーベキューだから人が集まってバーベキューしてる風景を」とか。でもね、その全てが、言ったら「やらせ」になっちゃうんですよ。
興梠:そうですよね。僕もそういうのは好きじゃなくて。
井上:そういう側面があるのは仕方ないんですけどね。でも、SNSが発展してから、一般の方の視座もすごく上がってるんですよ。それが撮影のために撮られた写真なのか、本当にその人たちが楽しい一瞬を収めたものなのかは、一目瞭然でわかるようになってきている。
興梠:直感的に感じ取ってしまうってことですよね。
井上:感じ取ってしまうんです。そして、それは発信者の言葉となって表れてくる。つまり「この体験はここでしかできなくて」「スペックはこうで、ハード面はこうなってて」と説明するような写真になってしまう。でも、本当に場所の良さを伝えたかったら、そんなこと全部語らなくてもいいんですよ。その語らない美学みたいなものがistにはあって、「そうだよね、本来こうあるべきだよね」って思わされます。
興梠:とはいえ僕も、発信側の葛藤はわかるんです。やっぱり分かりやすい写真の方がいい時ってあるじゃないですか。istでも、宿泊棟の全体像が見えて、みんなで楽しく過ごしてる風景があって、焚き火をしてバーベキューをして……って写真を並べる方が伝わりやすいよな、って毎回迷います。
井上:うん、そうですよね。
興梠:けど、いかんせん僕はそのやり方が苦手で。一番新しいHut(ist独自の宿泊棟)の撮影でも、ディティールをメインで撮って欲しいと依頼しました。窓から入る光の感触だったり、カーテンや寝具の質感だったり。でも、その写真で上手くスタートを切れればいいですけど、全然ヒットしない……つまり予約が入らなかったら理想ばっかり言ってられないし。
井上:はい。その迷いが常にありますよね。
興梠:それでも、「もっと分かりやすい写真の方がいいんだろうな」と頭の隅で常に考えながら、今は自分がいいと思うやり方を貫きたいと思っています。そのせめぎ合いが常にある感じですね。

井上:そこをどうバランスを取っていくかは写真側にもあります。今は良くても、これからもっと事業を成長させたいというときに、もっとわかりやすいものを撮らなきゃいけない時期が来るかもしれない。今まで積み上げてきたものにちょっとだけ分かりやすさを加えるとするとしたら、自分はどうするだろうっていうのは、よく考えるんです。
興梠:確かに。完全にどっちかではないですもんね。
良い関係性は写真に表れる
井上:あとは、説明的な写真に寄らないためにも、撮影までの場作りと空気感作りをすごく大事にしています。一般のモデルの方に入ってもらう撮影のときも、フォトグラファーというよりは、istのスタッフとしての感覚で向き合っていて。
興梠:そっちの方がモデルの方と距離を近づけられるっていう意味ですか?
井上:というよりも、当事者意識かな。写真って、自分の気持ちが出ちゃうんですよ。「istのこれがすごく良いんだよ」っていう気持ちを自分の中に持ってるかは結構大事なんですよ。
笑顔ひとつ撮るにしても、「ここにこう立ってください」「楽しそうにしてください」って全部指示をして写真を撮るのと、一緒にランチを食べて、「この野菜、めちゃくちゃうまいですね」みたいな撮影とは関係ない話をする中で自然といい場所に立ってもらって1枚撮るのとでは全然違う笑顔になるんです。その流れを作りたくて。

(キャプション:Photo by Syuheiinoue)
興梠:確かに、ただ撮りますよって言われてもどんな表情をすればいいかわからなくなりますもんね。
井上:そうですよね。自分がistのスタッフになりきってやると、笑顔だけじゃなく、写真の中に小さく映る所作の一つ一つにもその関係性が出たりするんです。
興梠:すごい、そんなところまで考えて撮影してくれてたんですね。
井上:撮影の場にジョンが一緒にいるとき、ジョンはその辺の枝を拾って遊んでたりするじゃないですか。あれもすごいいいんですよ。焚き火の撮影のための準備でもあると思うんだけど、どこかで、自分が焚き火したいって気持ちもあるんじゃないかなと思ってて。
興梠:はい、そうですね(笑)
井上:それが大事なんですよね。つまり、その人たちが自発的に「これっていいよね」って思うことをフォトグラファーが否定しない。
写真撮影って、モデルの方は特に、自分の気持ちで動いたり、正直な気持ちを言ったりするよりも撮影の方を優先しちゃうんです。でも、気温が下がって寒くなったら誰かが薪を火に焚べたりするじゃないですか。そしたら「ちょっと寒いよね。一旦火の前に行こうか」って会話が生まれたりする。そういうときに出てくる表情って、やっぱり違うんですよ。
興梠:はあ〜、なるほど。秀兵さんの撮る人たちの表情が自然に見えるのって、そういう考え方から来てるんですね。
井上:そういう写真はモデルの方も喜んでくれることが多いんです。「istが表に出したい写真」「撮られた人が嬉しいと思う感覚」「自分が幸せに感じる状況」この三軸がマッチングするといいですよね。その状態を常に作れるようにしたいと思っています。
伝わってくる視点と感性
興梠:ここからは秀兵さんがistをどのように見てるかを聞きたいんですが、秀兵さんはistのどの季節が1番好きとか、この景色が特に気に入ってるとか、そういうのはありますか?
井上:ベストを決めるっていうのは難しいかもしれない。夏場のistのハンモック泊なんてめっちゃ最高だし、夏のistは特に、本能的になにもしたくなくなるぐらい気持ちいい。でもね、冷えて寒暖差が激しくなる秋口の焚き火もいいし、冬も冬で綺麗なんですよ。
興梠:冬もいいですよね。寒い時はマイナス20度になったりでほんと過酷だけど、紅葉した葉っぱが全部落ち切って、空が抜けて、そこに透き通った青空が広がるのは冬だけだなって思います。
井上:うん。だから、どの季節も、1年通して好きですね。

興梠:今年でistは5年目を迎えるんですけど、季節や気候によってその森の表情だったり、空の表情が変わるからか、5年経っても全然飽きないんですよね。いろんな景色があって、いろんな過ごし方や楽しみ方があるのがこの土地の1番の魅力なのかなってことを思ってるんです。
井上:そうですね。でも、何度も撮影で訪れてる立場からすると、僕はistの魅力をただの自然の見え方だけと捉えてなくて。自然の背景だけを考えて撮ってたら多分飽きちゃってると思います。
興梠:そうか、写真ではどこを撮ってもある程度似たり寄ったりになっちゃうし。
井上:そうそう。でも、istは何枚撮っても飽きないし、何回来ても、ここにずっといてもいいなって思える謎の空気があるんです。その理由って自然由来のものだけじゃないと思ってて。
例えば、他の土地で撮影をしたとして、どんなに絶景で、どんなに心動かされる夕日で写真を撮れたとしても、それで終わりになることが多いんですよ。
興梠:はい、はい。
井上:でも、istだと、例えば今日すごくムードのある夕日を見れたとして、次の日見る夕日はそれともまた違う、情熱的で真っ赤な夕日だと気付けるんです。それって多分、ジョン含め、istで働いてる人たちが自然と持ってる感覚がフォトグラファーの琴線に触れて、目には見えない感覚として伝わるからじゃないかなと思うんですよ。
興梠:うわあ、面白い。
井上:ジョンってふとした瞬間に「あ、あの葉っぱかわいい」って話したり、ふらふらっと歩いていって何かを覗いてたり、そういう野生児的なところがあるじゃないですか。そういうのを見てると、絵に描いたような絶景だけがいいわけじゃないよねって思えるんです。
istの人たちが細々とした美しさに気づく視点や感覚を持っているからこそ、自分もその感性に気づける。それが写真にも繋がってます。普通は見落としちゃうような部分でも、「ここ、すごい素敵だから撮っておこう」っていうふうに思える。

興梠:なるほど。確かにistって、わかりやすくインパクトがある風景がないんです。でもそのぶん、僕らが日々ここで生活してたり働いてたりするから感じられる良さみたいなものはいっぱいあって。
井上:本当にあると思います。それはこの土地に対する愛がないとなかなか気づけないものじゃないですか。それに、自然に対してだけじゃなくて、例えば建築についても「この場所に建てるからこそ、こうしてるんです」みたいなことをジョンはすっごい楽しく話してくれる。実際にそれを撮影するかどうかは置いておいて、その話を聞くか聞かないかで、僕の場所への愛情は全然変わっていたと思うんです。
受け入れ、委ねてくれる場所
興梠:僕だけじゃなくて、秀兵さんはスタッフみんなのこともよく話してくれてますよね。風通しの良さが半端ない、みたいな。
井上:それもすごく感じます。風通しの良さがあるし、自然体で、この土地のことが本当に好き。それが働き方だったり、日々の接客に出てるように思えます。
興梠:接客のマニュアルみたいなものがないのも自然体なことと繋がってるのかもしれません。
井上:それってなかなかないじゃないですか。キャンプ場だけに限らず、商業の場において。だからこそみんな自発性を持って話をしてくれたり、接してくれる。チェックイン時には毎回笑顔で挨拶してくれるし、場内ですれ違ったときにも一言かけてくれる。そういうときに「受け入れられてる」って感じます。
興梠:うん、うん。そうですよね。スタッフのみんなもこれ聞いたら喜ぶだろうな。

井上:それに、istはすごく、楽しみ方や場所の過ごし方を来た人に委ねてる感じがするんですよね。「自由にやってください」って言ってくれてる気がする。キャンプ場って普通、利用者が増えれば増えるほど、いろんな調整が必要になってくると思うんですよ。トラブルを減らすためでもあるし、必要な手段だとは思うんですけど、istにはそういう強制力をあまり感じなくて。
興梠:確かに、ルールをなるべく設けたくないっていうのは最初から思っていたことでもあります。来る人の想像力に任せてる部分ですね。
井上:そうですよね。全部説明しなくても、自発的に気づいてもらったり、お互い気持ちよく過ごすために自然とそうしてもらう、っていう方に重きを置いている。それがちゃんと成立してるって思います。
興梠:そういうふうに秀兵さんに伝わってるのが嬉しいです。ルール設定もまさにせめぎ合いで、どこまでやるかはほんとに難しいし、悩むところですけどね。でも、トラブルやリスク対策はちゃんとしながら、つまらなくならないように、やりすぎないようにする。それを考え続けてます。
井上:写真も一緒なんですよ。あれも見せたい、これも見せたいって考えすぎると逆に選択肢が狭まっちゃって、結局説明っぽい写真になっちゃうんですよ。そうならないようにするためには、自分自身も自発性を育てなきゃいけないし、istという場所をちゃんと知らなきゃいけない。
興梠:なるほど。こうやって話していくと、写真もブランドも、ちゃんと考え続けることが大事なんだって改めて思わされますね。そして、秀兵さんはそれを含めて撮ってくれる。
井上:そう思います。僕は、せめて写真だけはきちんと適切に伝えたいって気持ちがあるんです。自分の特性として、真面目すぎる会話は苦手だけど、写真だけは真摯にやりたい、しっかり伝えたいって思っていて、それに答えてくれるのがistだった、っていうのもあるんです。
興梠:こんなふうに話が出来る関係性が本当にありがたいです。秀兵さんがどうしてこんなに僕たちのことを汲み取って撮影してくれるのかも分かった気がするし、僕たちが大事にしたいことと秀兵さんが考えてることが元々近かったからこそ、いい影響を与え合ってるのかなって。

井上:ジョンと僕がフラットに、互いをリスペクトしながら責任を持ち合うことで、これからもいいバランスを取っていけると思いますよ。
興梠:今日来てくれてる人の中にも、ist自体のリピーターはいっぱいいるんですよ。そのみなさんとも、今回話したような感じ方や考え方の部分って、きっと繋がってるんじゃないかなと思える時間でした。
井上:はい。僕はそのエッセンスになれただけでもうめちゃくちゃ嬉しいです。
興梠:そうですよね。秀兵さん、今日はありがとうございました。みなさんもご清聴ありがとうございました。
井上:ありがとうございました。
